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Helsinki 森井宏青展 2

 

  ちょっとさかのぼって、展示作業中。

 美術館での展示作業には大変慣れているので、通常すごく早く終了します。

 今回も、現地スタッフには事務作業とライティングに専念してもらい、セッティングはあっという間に終えることが出来ました。3mの作品7点含む、大量の展示でしたが、だいたいイメージできていたのですんなりと。これにはスタッフも驚いてました。

 こんなに美しい展示会場だとは思わなかったことに加え、4mの高い壁面に、くぎ穴一つない徹底したメンテナンスの素晴らしさに脱帽。プロ意識にプロ意識で答えちゃる、という意気込みでした。

 

 

 ちょっと散らかしてますが、、、私たち夫婦が20日近くお世話になるアパートメント

 すばらしすぎて感無量、and 賃料無料です。

ベッドシーツやまくらカバーは友人が貸してくれました。

 

「いいか、もっかい言うが、シーツ類は洗って帰さんでいいからな!」

 

 今まで長年、友人たちにはさんざお世話になってきました。滞在する部屋をご用意いただくことは、最もありがたいことの一つです。いつも長い滞在になるので、もしホテルしか手段がなかったら、経済的にも恐ろしいことになりますし、ホテルでは「自然に生活する」ことはできません。

いつまでも「お客様」であり続けることで、便利で清潔な、「窮屈さ」を感じることにもなります。

 

 友人のアパートメントを使わせていただく際、その都度、滞在後は掃除や、洗濯はきっちりとして、「出てゆく際は、来た時よりも美しく」を実践してきたので、私たちが ”日本人らしく(?)” 律儀なのは周囲に知られています。もちろん、やりすぎも良くない。そこのバランスは大切。だから信用もしてもらえるんだけど、やさしい皆さんはいってくれます。

 

 「フィンランドにいるうちは滞在の充実のみに時間をつかってくれ。」

 

 

 真ん中にエレベーター。

がっしゃーんって、鉄のフェンスを閉めてから

動かす古いタイプの。こちらの古い建物のエレベーターは

大抵それ。味わいあります。

 時々、動かんようになるけど。

 

 

 ギャラリー前の三角公園。

 具象彫刻でも、こっちはいいのありますね。

 

 

 ヘルシンキのギャラリーで見るべき一つ、ガレリアコンテンポラリー。

 

 フォルスブロム、アンハヴァ、私の個展をしているtm‣galleria、フォルムボックス、などは代表的。散歩しながらハイレベルなアートを満喫できます。

 

 

 雨!!!

 二月にフィンランドに行くのに「雨具の心配」!?

 ほんと、ものを知らん人だな~!!

 

 と、かつて私は言っていました。

 厳寒のフィンランドでは屋外で「水にぬれることはない。」

寒すぎて雪もパウダースノーで、言わば、「乾いた雪」なのです。

靴から雪どけ水が染みて惨めな思いをする、ということはない。

ゆえに、防水の装備は全く必要ない。

 意外な実情・・・のはず、でした。

 

 深く反省・・・・・

 

 今や、トランプが何と言おうと世界は温暖化。

 私の知る冬の北欧は10年近く前。その後は長期滞在とはいっても、夏ばかり。今はヘルシンキではろくに雪が積もらない!!

 

 連日冷たい雨ばかり降って、傘はない、ダウンジャケットはどんどん水を吸って最悪!! 不覚にも初日に体調を悪くしてしまいました。

 

 

 ~ 私が記憶し、期待していた

           ロマンチックなオープニングパーティの情景 ~

 

「美しく暗い銀世界の街をドレスアップした々が集まってくる。

        エントランスのキャンドルライトに導かれるように…」

 

 

 というのは、私の感動的な古い記憶の1ページ。

 

 しかし…今回は全くそんな情景ではありませんでした。

 

 

 

 ぬれた路面は光を吸い込み、銀世界のように暗い空とのコントラストは作りません。

 

 ただ、どんより視界全体が雨模様の日々・・・

 もちろんそれが美しくないわけではありません。

 

 温暖化は私の記憶をも塗り替えてしまうのでした。

 

 改めて。訂正。

 ヘルシンキは真冬でも雨が多いので、十分な雨具を持って行きましょう!!

 

 ちなみに現地のひとはほとんど傘を差しません。傘を探して買ってもすぐ壊れそうなものが多いですから、長く滞在予定の方はゴアのコート、シューズ、そしてよい折り畳み傘を持ち込んだほうがいいでしょう。

 万全の準備で、もし降らなかったとしても、すごく幸運だった、と思えばいいでしょう。

 

 あと、これは昔もそうでしたが、ヘルシンキの人たちは冬場はほとんどまっ黒か、ダークグレーの出で立ち。

 

 初めて冬のヘルシンキに来た時、「北欧でしょ、マリメッコでしょ。明るい気分で楽しもう!」っと張り切った勘違い。

 なぜか当時好きだったノルウェーブランドのヘリーハンセンの黄、白、青のセイラージャケットを着ていったら、そんなかっこ、わししかおらんやんけ!! 状態で少し恥ずかしかった記憶が。

 今回もアウトドアブランドにしては地味な紺色のコートだったが、それでも「うーん、外国人」って感じでした。別にいいけど。事実、ガイジンやし。

 

 向こうの生活に溶け込んでサマになるなんて、いつになることやら。

 

 

 

 

 毎日、雨 !!!!!!!!! 開き直って楽しむしかないです。

 

 

 

 

 

 スポーツジムのウィンドウ

 

 

 アパートメント前、夕暮れ。

 そう、これで雪が積もっていれば、全く違った情景に見えたことでしょう。

 

 後日、ここで壮絶な出来事が起きようとは、その時は誰もしらなかったんですぅ~。

 

 いや、マジで…

 

 

 

 ギャラリー近くの古い図書館に。こんな場所なら何時間でもいられるなあ…

 

 私の個展案内が!!

 

 

 フィンランドの図書館には、あっちこっちよく訪れます。

 どこも、中・高校生が多く来ますが、飲食OKだったり。それでもみんな静かにルールを守ってるのが教育水準、一般の良識の高さを思わせます。

 

新美術館、アーモスレックス

 

 ヘルシンキ中央の地下にできた美術館。

 一階エントランスは古くからあるバーの建屋そのままなので、昔から知ってる人にはむしろ入り口がわかりにくい。

 

 空間はなかなか面白い。

 フォルム(ショッピングビル)の後ろにあった古い美術館アーモスは現在閉館中。あっちのほうが好きだったんだけど。

 

 

 今回の企画展示はいまいちだったので、面白かった美術館建築の天井の画像ばっかり。

 

晴れると景色が一変

 

 歩いてばかりだったので、今日はトラム。最近ヘルシンキの交通機関は新しいシステムを導入していて、交通カードがあると便利。それにしても日常の足にしてはトラム、料金高い。

 

 昔に買った、嫁さんのお気に入り、エストニアの手袋。

 

 

 

 光、は、心を動かすエネルギーだなあ、と暗い季節は気づかせます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 流れ去る情景を目で追いかける自分、それを日を置いて回想する自分、時間って、そしてそこにあった心って、なんなのだろう。

 哲学ですなあ。

 

 

 

 

 

 カルフ!! メジャーなフィンランドビール!!

 なんか見てると嬉しくなります。

 スオミ、ばんざい!!

 

 

 

 

 人気のブランド。日本テイストをストレートに打ち出して、確かにかっこええですわ。

 

 

 

 

 毎日毎日、歩いて歩いて…

 個人活動中は歩いてなんぼ…

 

                  Helsinki 森井宏青展 3 へ続く

Kiitos kailille Suomen Parhaat Ystävät!!

 2020、ヘルシンキでの個展が終了しました。

 2年がかりのプロジェクトで、ずっとそれだけに掛かり切りでしたが、ついに終わってしまいました。

 

 関係者の皆様や、強力にサポートしてくれた親友たちに、あんな気持ち、こんな気持ち、色々お伝えしたかったのに。いつもそうですが、済んでしまうとあっという間。

 

 こんな成功した展覧会はなかなか経験できるものじゃない。

 

 何度も繰り返し来場してくださったお客様、遠い国から深く感謝申し上げます。

 

 そして、親友たち、また近く、次の機会を待っててください。

 

 特にいつも親のように心配してくださっているオリさん、レエナさん、エイラ、アンティさん、カアリナ、ヘイッキさん、お体を大切に。

 トゥッカ、パイヴィさん、素晴らしい友情をありがとう!!

Tusen takk for dear friends, ありがとうM.Aさん!!

2017、あたらしいBLOG書き込もうと一念発起!! 今年のノルウェー個展は個人的には特別な機会となります。これからぼちぼちかきますのでBLOG2017のコーナーを御覧下さい!

 

 

 

2015 7~9月、はしばらく休めていたノルウェーでの個展企画など美術活動を展開中です。ムンクの研究はわたしの生涯のものですが、現在はなにより、ノルウェー高地の森林限界地域の自然環境の取材を行っております。予期せず決死の活動になってしまっておりますが…冗談抜きに死ぬところでした…  詳しくはBLOGのJotunheimenの項目を御覧下さい!!

 

 

 

2014 7~8月、今年のフィンランドでの美術活動を終え、日本にかえって来ました。 全長8mの巨大な絵画を描き上げてきました。 詳しくは後日BLOGで!!

2010-2011 Works in Finland Virrat16,17がいまさら完成しました。よろしければ御覧ください。

                               

 2011年、北欧ラップランドでの写真展を終え、フィンランド内陸部の湖畔の美しい村で、制作と展覧会、また、国際的なアーティストたちとの刺激的なワークショップを終えました。

 現在は、憧れであった、ノルウェーのハルダンゲフィヨルドに面するオールヴィクで、なぜか楽しいオランダ作家たちと、興奮に満ちた日々を過ごしております???

 『厳しい冬を知らずして、北欧の美術は語れない』との思いで、氷との格闘からスタートした私の留学でしたが、春には現地の誰より薄着になれるほどタフになりました。

 冬から春、夏へと急激に変化する北欧の気候には、ただただ圧倒されるばかりです。 

 すっかり報告が伸ばし伸ばしになっておりますが、私の体験していることを少しずつご紹介いたします。